視覚障害やり投げと健常者のやり投げのルールの違い
こんにちは‼️
プロパラアスリート若生裕太です。
今回は、視覚障害やり投げと健常者のやり投げのルールの違いについて書いていきたいと思います。
まず、パラスポーツにはクラス分けがあります。
ボクシングでいうところの階級みたいなものですね。
これは、障害の種類や重度によって公平性を保つために設けられています。
パラ陸上競技において視覚障害のクラスは4つあります。
重い方から順に
11
12
13
14
これらのうち、パラリンピックなどの国際大会での出場を認められるクラスは11.12.13の3つです。
残念ながら、視覚に障害があっても14というクラスになってしまうと国際大会の出場ができないということになります。
私のクラスは12クラスという視覚障害の真ん中のクラスになります。
パラ陸上はこの障害のクラスの数字と
トラックのT
フィールドのFの組み合わせで表記されます。
例えば私の場合、100mの試合に出場すると
100mはトラック種目で私のクラスは12なので
男子100m T12
やり投げはフィールド種目なので
男子 やり投げ F12
このようになります。
そして、東京2020パラリンピックの視覚障害のクラスは
12と13のクラスだけが出場できます。
なので、11のクラス、14のクラスは出場できないということになってしまいます。
健常者のやり投げと視覚障害のやり投げのルールの違いは?
よく視覚障害やり投げと健常者の方のやり投げのルールの違いはどうなの?という質問があります。
とても気になりますよね。
視覚障害やり投げのルールは健常者のやり投げのルールと全て同じルールで行われます。
一つ違う点は、やり投げの場合は12のクラスの人だけガイドをつけられるという点です。
ガイドの役割は、進行方向の指示や、ピット(投げるところ)などの誘導などがあります。
私は12クラスですががいどはつけていません。
工夫している点
上記の通り、視覚障害やり投げは健常者のやり投げと全く同じルールで行われます。
しかし、私たち視覚障害は試合中に困っていることもあります。
例えば、
試技スタートの合図である審判の旗を下ろすのが見えない
自分が投げたいやりの種類が分からない
記録の表示が見えない
これらのことが挙げられます。
私は、これらのことをあらかじめ審判の方にコミュニケーションをとり、
スタートの合図は声で教えてもらう
記録も声で言ってもらう
やりは同じところに置いといてもらう
などのことをお願いしています。
いかがでしたでしょうか?
視覚障害のやり投げも健常者のやり投げと全く同じルールだということに驚いた方もいらっしゃるかなと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました😊